ゴビ砂漠で遊牧民体験⑤~砂漠の夜景~
2016年9月
ちょうど日が昇り空が明るくなり始める頃に目覚め、寝袋から抜け出しテントの外に出ると、昨日の夕方に日が沈んで行った真反対の地平線から太陽が昇ってきているのがわかる。 太陽って本当に東から昇って西に沈むんだなぁ、とそんな当たり前のことを身をもって実感した。 それぞれコーヒーや紅茶など温かい飲み物を淹れて大草原の中モーニングティー。 寒いけれどシンとした寒さで、太陽の光を遮るものが何も無いから温かい紅茶を飲みながら少しするとだんだん体にに力が湧いてくる。
テントや荷物を車に詰め込んでまた移動。 ゲルにはシャワー設備が無いから、この日は小さな町に寄ってシャワー屋さんのようなところでシャワーを浴びることに。 日本の銭湯と同じような感覚ですかね? お店に入ると受付があって、受付のショーケースにはシャンプーやタオルなど、洗面グッズが売っている。 受付でお金を払って奥に入ると、シャワー室が4室くらいある。 久しぶりのシャワーってこんなに気持ちいいんだ、と数日ぶりのシャワーのありがたみを感じる。笑 当然ドライヤーなんてものは無いけど、外に出てみんなを待ってる間に熱さと直射日光で速乾。
この日のステイ先のゲルに到着。 石造りのゲルを発見。これはキッチン専用ゲルになっていた。
このファミリーはゲルも沢山持ってるし、ATVやバイクも数台置いてあったから豊かなのかな? そして何より嬉しいのが、wifi完備!! ゴビ砂漠生活4日目にして外界と通信ができる喜びは素晴らしい。 昼食を食べてゲルの中で昼寝。
ゲルの中は温かくて気持ちいい~。 昼寝から目覚めるとこの日のメイン、キャメルライディング。 ラクダに乗るのは人生2度目だけど、やっぱりラクダが立ち上がる瞬間はテンションがあがる!!
ラクダに乗ってゲルから少し離れた砂丘の方に向かう。 途中、綺麗な馬の群れに遭遇。
さっきまで遠くに見えてた砂丘がいつの間にか近くに。 このあたりから砂丘のふもとへ向かうまでの景色は、まるでスターウォーズの世界に入り込んだような感覚になった。 ダイアナにそれを伝えると「私も今同じこと考えてた!」と。 これはなかなか非現実的な情景でテンションあがりますよ!
ゲルに戻って夕飯を食べた後は、先程見た砂丘のもっと高い丘のふもとまで、今度は車で向かう。 砂丘の頂上からのサンセットが素晴らしいそうで。 でも上まで登るのは結構大変だよ、と言うオルナ。 ケビン、ダイアナ、私は緩やかに見える砂丘を見上げて、「いや、そんなことないでしょ~??」と歩き始める。 順調に登り始め、、、最初のうちは全然傾斜も無いし楽勝。
少し歩いて、ある地点を超えたあたりから、全く足が進まない、足が進まないといよりも登っても登っても砂に埋もれて全然登れてる気がしない。 傾斜もきつくなり、息があがって全身が疲れてくる上に、必死に足を動かしてる割には自分が思ったほど登れてないことからの精神的な疲労から、「これ頂上まで登るのは無理だ。」という考えが浮かんでくる。 さっきまで下にいたダイアナがぐんぐん追い上げてくる。 さすがアフリカとロシアのハーフ。身体能力が違う。余裕のこの表情。
意気揚々と先頭切って出発したケビンはいつの間にかだいぶ下でへばってるし。笑 辛すぎて諦めようかと思ったけど、ここまできて頂上からのサンセットを見ずに降りる訳にもいかないし、なにかの訓練かと思う程辛くて、なんでこんなことやってるんだと思いながらもなんとかして登りきった。 まるでエベレスト登頂した並に喜ぶ私達。笑(ケビンはまだ登頂中)
でも個人的には日が落ちてから、月光の下にただただ大自然が広がる景色を見渡している時の方が感動したなー。 人工的な音とか、大きな建物は何ひとつなくて、ひたすら地平線が続いてる光景を見渡していたら、違う惑星に来たような感覚になって。 もしゴビ砂漠で砂丘に登る機会があったら、辛くても最後まで登りきって、サンセットの後もしばらくそこに残って静かな夜景を楽しむことをオススメします。 心揺さぶられる景色が広がっていますよ!